社会貢献プロジェクト
令和5年度社会貢献プロジェクト
科学振興
先端研究を生かした地域社会貢献型理科教育啓発活動
所属・職名・氏名 | 数理物質系 准教授 後藤 博正 |
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概要 |
電子工作(ラジオ工作や静電気センサーの製作)、液晶製作、リン光ゲルの作成、遠隔伝送実験、静電気の実験など化学と物理の基礎実験およびデモンストレーション実験を通し、茨城県内の小中高生への理科系啓発活動を行う。インターネットによる配信や、液晶セットの配布などを行い、工夫しながら理科教育啓発活動を行う。 |
高齢者コミュニティで築く産学・社会連携プロジェクト:「生活の中のデザイン」コンテストの開催
所属・職名・氏名 | 人間系 教授 原田 悦子 |
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概要 |
みんなの使いやすさラボ(以下みんラボ)は、 地域在住の高齢者250名強が社会貢献としてボランティア会員に登録、学内研究グループや一般企業と共に「モノの使いやすさを考える」活動を継続的に行うリサーチユニットである。みんラボの活動・成果を一般社会へ広く発信していくために、高齢者のボランティア編集委員を中心に広報紙を発行しているが、本年はそこで「生活の中の良いデザイン・悪いデザイン」情報を広く会員から収集し、コンテスト形式等で共有・議論の場を持つことにより、会員による「使いやすさ研究活動」を促進していく。 |
国際
サッカーボールでつなげるTSUKUBA コミュニティ
所属・職名・氏名 | 体育スポーツ局 係長 北條 英次 |
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概要 |
人口25万人のうち1万人を外国人住民が占めるつくば市において、彼ら彼女らの社会からの孤立を回避し、社会とのつながりを維持することは喫緊の課題である。2千人を超える留学生を抱える筑波大学としても、外国人と日本人間のいくコミュニティを形成し維持していくことが求められている。そこで外国人住民と学生が協働でサッカー交流イベントを開催するという活動を行い、その中でコミュニティを醸成していく。さらに行政、ボランティア支援者をつなげ、サポートネットワークを構築することで課題解決する道筋を作る。 |
筑波大学発 SDGs 活動発信拠点形成とつくば SDGs パートナーズの育成
所属・職名・氏名 | 生命環境系 教授 田村 憲司 |
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概要 |
つくば市は「つくば SDGs 未来都市先導プロジェクト」の実現に向けて、「つくば市 SDGs 未来都市計画」を策定した。そこでは大学と連携し、自主的に地域課題に取り組む意欲のある市民に対して、 SDGs が掲げる目標やターゲットに関する授業や地域が抱える課題の現地視察などを行う講座を提供することで、持続可能な地域を構築するためのリーダーとしての役割を担う人材の育成を進める。本プロジェクトは、地域でのSDGsの普及や市民主導による持続可能なまちづくりを先導する役割などを担う市民をつくば市と協働で育成するものである。 |
⽂化・地域活性化
つくさか 食農体験活動支援プロジェクト
所属・職名・氏名 | 附属坂戸高等学校 副校長 深澤 孝之 |
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概要 |
本プロジェクトは、本校の長年にわたる農業教育の活動実績をもとに、子どもたちや学校教育現場の諸課題解決を目的として、地域の小中学校や諸団体などに対して農業や食に関する様々な体験活動の支援を行うものである。各校学校菜園への指導、本校農場での体験学習、また食育支援事業としての給食食材提供などを計画している。今年度からは支援を必要とする子どもたちを対象とした活動を特に重視し、本校生徒との協働学習機会も積極的に導入して、より効果的なインクルーシブ教育機会の創出にも努める。 |
アート×SDGsで子どもたちをいきいき
―「夏休みアート・デイキャンプ&アートマルシェ2023」の実施―
所属・職名・氏名 | 芸術系 助教 吉田 奈穂子 |
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概要 |
芸術は身体感覚や美的創造力を育み、「こころ」の成長にも関与するものである。コロナ禍における不登校など日常生活に問題を抱えた子どもの急増は、芸術は決して「不要不急」のものではないことを示している。また、未来を担う子どもたちへのアートを通じた教育はサスティナブルなものであり、SDGs(持続可能な開発目標)のいくつかの目標の達成に寄与する。 本課題は、子どもたちの「表現」と「鑑賞」に関わるプログラムによる「こころの支援」に加え、アートを通じた「地域活性化」と全ての参加者に対する「人材育成」を目指す。 |
つなげる外国人家族と地域社会
―日本の保育園へようこそV3
所属・職名・氏名 | 人文社会系 准教授 井出 里咲子 |
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概要 |
本プロジェクトは、筑波大学の留学生や外国人研究者を含むつくば市の外国人家族の子育てを支援しつつ、活動を通してつながり合うことを目的とする。特に地域社会への入り口である保育園(幼稚園、こども園を含む)と外国人家族をつなげ、保育士や日本人家族とのコミュニケーションを促進する活動を行う。筑波大学近辺の保育園と外国人保護者への聞き取り調査から、外国人家族と保育士間のことばの壁を超えるコミュニケーション資源の開発を目指す。またそれらの資源をつくば市と共有し、つくば市内外の保育園に使用可能な形態を構築する。 |
つくば市における外国人児童生徒支援体制の構築
所属・職名・氏名 | 人文社会系 准教授 澤田 浩子 |
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概要 |
つくば市や近隣の市町村において、急増する外国人児童生徒に関わる課題に対応するべく、筑波大学、つくば市教育委員会、県教育委員会、市内の小中学校、市民ボランティア団体、つくば市国際交流協会と連携し、問題解決のための支援体制を構築する。具体的には、児童生徒の日本語学習の支援、支援に携わる組織・団体のネットワークづくり、また放課後支援の実施やプレスクールの設置など、より充実した支援体制に向けて、各ステークホルダーが有している課題を共有した上で、具体的解決に向けた取り組みを行う。 |
地域子どもへ図工教育支援活動 「ずこうやさん」
所属・職名・氏名 | 芸術系 准教授 鄭 然ギョン(ジョン ヨンギョン) |
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概要 |
大学受験対策としての側面をもつ日本の教育課程において、受験科目でない図画工作・美術は、必要のないものとして扱われる傾向にある。しかし、これらは現代社会を生きる我々にとって必要不可欠な創造性や思考力、感性を育む重要な教科である。本プロジェクトでは、小学生対象の造形ワークショップを企画運営することで、子どもたちが図画工作本来の手を動かすことの楽しさや、自己表現をして個性を認めてもらう楽しさを実感し、造形活動や芸術との距離を縮めることで、それらに対する抵抗感や苦手意識を和らげることを目指す。 |
博学連携による地域文化財の再生と利活用
―土浦市における重要遺跡の調査とパブリック・アーケオロジーの展開―
所属・職名・氏名 | 人文社会系 教授 滝沢 誠 |
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概要 |
地域に点在する文化財は、地域固有の歴史や文化を理解する上で欠くことのできない貴重な存在である。改正文化財保護法(2019年)では、文化財のより一層の活用を求めており、文化財の観光利用に向けた動きが全国的に広がっている。しかしながら、それは活用の一側面にすぎず、とくに地域の文化財は、地域住民が身近に学習の機会を得られる場として、さらなる活用の可能性を秘めている。こうした問題意識のもと、本プロジェクトでは、土浦市教育委員会と連携しながら市内の重要遺跡を調査し、その成果を様々な方法で広く市民に還元する。 |
文京ラグビースクール活動支援
~小学生へのラグビー普及活動の一環として~
所属・職名・氏名 | 附属高等学校 教諭 山田 研也 |
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概要 |
文京区周辺の小中学生を対象に、2013年4月より開校している「文京ラグビースクール」(通称:BRS)の活動を、本学ラグビー部、附属高校ラグビー部およびそのOB会により支援する。東京都内、特に山手線内はグラウンド確保が難しく、2010年までラグビースクールは存在しなかった。文京区内に広大な敷地を有する附属学校のグラウンド、および日本選手権準優勝の実績を誇る本学ラグビー部の人材を有効に活用することにより、この地区におけるラグビーの普及に貢献することを目的とする。 |
第13回つくばリサイタルシリーズ
所属・職名・氏名 | 人文・文化学群人文学類 (学生) 畑 なつみ |
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概要 |
筑波大学の有志学生からなるつくばリサイタルシリーズ実行委員会は、学生や市民が音楽芸術に気軽に触れ、観客と演奏家、実行委員が感動を通じて絆を深めることを目的とし、一流のアーティストをつくばに招いて行う演奏会の立案・企画・広報・運営を行っている。つくばなどの地方都市ではプロの演奏を聞く機会が少なく、盛んに演奏会が行われている都内へ行くと、交通費や入場料が高額になる。当委員会の演奏会では、学生無料、一般1,500円で、クラシックになじみのない人々でも興味を持ち、一流に触れる機会を提供している。 |
環境
「いもりの里」をモデル拠点とした谷津田・里山の復元・維持管理ネットワークの継続的発展2023
所属・職名・氏名 | 生命環境系 助教 丸尾 文昭 |
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概要 |
「いもりの里」事業では、典型的なある荒廃した谷津田・里山(取手市)を舞台に、地域住民と行政、学術サイドが協働して農村・都市一体型の維持管理ネットワークの構築に成功し、イモリ(絶滅が心配される水生動物)も棲める上質の自然環境を復元しながら、生命環境教育・農業体験・地域産業振興活動などの総合プログラムを実践している。本事業では、「いもりの里」をモデル拠点として発展的に活用・維持しながら、周辺地域への拡充計画策定や周辺小学校・家庭での科学体験学習を支援する。 |
健康・医療・福祉
『難病とたたかう子どもたちに自然体験を! 2023』
~新感覚のオンライン院内学級の導入~
所属・職名・氏名 | 医学医療系 講師 松原 宗明 |
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概要 |
コロナ禍でつらく長い闘病生活の中で、外で遊ぶことや自然体験の機会が減少した長期入院中の難病とたたかう子ども達に、感染症の心配のないオンライン院内学級を提供する。具体的には、大自然を兼ね備えた特別な医療ケア付きキャンプ場とオンライン生中継し、患児のリフレッシュひいては自然体感可能な課外授業を開催する。 |
『つくばキッズメディカルユニバーシティ 2023』
~少年期の子ども対象の医療現場体験ツアー~
所属・職名・氏名 | 附属病院 看護師 岩見 幸枝 |
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概要 |
知的好奇心の旺盛な年少期の学童にとって医学・医療の世界は非常に関心度の高い魅力的な分野だが、残念ながらその関心と理解を深める実体験可能な場が本邦では少ない。今回筑波大学近隣地域の小学生を対象に最先端の医学・医療が実体験可能な本企画を開催し多種多様な子供達の興味や能力の醸成と子供達の将来の職業選択の裾野が広がるきっかけとしたい。また医学的リテラシーの涵養活動を通じて地域社会に医学・医療ひいては本学の魅力を提示する。 |
不登校児のための地域連携型支援事業「ココ・カラ基地」プロジェクト
所属・職名・氏名 | 体育系 准教授 澤江 幸則 |
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概要 |
増加の一途をたどっている、世界であまり類のない不登校の問題に対して、私達は、彼ら/彼女らの心理を踏まえ、<安全基地>をベースにした「ココロ」と「カラダ」を支え育むための支援を行うことで、<秘密基地>として様々な発達刺激を提供しつつ、「ココカラ」地域につながる自己実現のための取り組みを行っている。こうした取り組みを「ココ・カラ基地」プロジェクトと名付け、このプロジェクトを通して、不登校児が、最終的に地域に受け入れられながら自分らしさを発揮できる人材となって地域に輩出されることをめざしている。 |
発達・精神・身体障害のある高校生に対する大学進学サポートプログラム
所属・職名・氏名 | 人間系 准教授 佐々木 銀河 |
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概要 |
大学進学を希望する障害のある高校生を対象にした大学進学サポートプログラムを実施する。プログラムは夏、冬の2回である。1つは障害の種別を問わず、対面形式で実施する大学進学サポートプログラムで、模擬授業、障害のある大学生メンターとの交流、受験時・進学時に必要な配慮等について考える。もう1つは発達障害や精神障害のある高校生に焦点化したオンラインプログラムであり、全国各地からの参加を募る。これまでの発達障害のある高校生向け大学生1日体験講座を発展した取組であり、参加者の継続的なフォローアップも行う。 |
救急隊を対象とした新たな病院前周産期救急教育の推進
所属・職名・氏名 | 医学医療系 准教授 宮園 弥生 |
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概要 |
新生児の出生に関わる全ての職種において、新生児蘇生法教育の習得は非常に重要である。従来の新生児蘇生法講習会は医療機関の専門職を対象としており、自宅など医療機関以外で出生した新生児に関わる救急隊が実践で運用するには様々な課題があった。令和2 年より救急隊対象の病院前新生児蘇生法(プレホスピタルコース)が新たに設立されることになり、本コースを県内外の救急隊に普及させていくことを目的とする。 また、分娩対応講習会を同時開催することで、病院前周産期救急全体のレベルが向上することを目指すものである。 |
糖尿病の口腔管理についての情報発信を目的とした教育啓発活動
所属・職名・氏名 | 医学医療系 助教 工藤 理恵 |
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概要 |
歯周病は糖尿病の合併症の一つであるが、歯周病はセルフケアで予防できる。しかし、認知度は低く、患者、医療従事者への疾患教育も十分とは言い難い。また医療機関と歯科の連携もスムーズには行われていない。そこで、筑波大学を糖尿病の口腔管理教育の拠点として、勉強会や講演会、医療機関への出張講義を行い、医療従事者、患者および一般市民に最新の糖尿病の口腔管理の情報発信を行う。さらに、疾患啓発・教育、連携の促進を目的として、パンフレットやポスターなどの教材を作成する。 |
女性若年性認知症への支援体制の構築
所属・職名・氏名 | 医学医療系 講師 石井 亜紀子 |
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概要 |
若年性認知症の有病率は18~64歳人口10万人当たり50.9人、総数は3.57万人と推計されている。若年性認知症は高齢者認知症と異なり、その年代に合わせた社会支援が重要であるが、そのための社会政策や社会資源は不十分である。特に、女性においては、ネグレクト、家庭内暴力、医療機関への受診の遅れなどの問題が指摘されている。本プロジェクトは、アンケートにより女性の若年性認知症の特徴や必要な社会資源を抽出し、今後の早期発見、早期診断・治療介入、ひいては本人のニーズに合わせた就労・経済・社会参加などを実現することを目的とする。 |
防災・震災復興
Tsukuba for 3.11
所属・職名・氏名 | 医学群医療科学類 (学生) 青木 芽生 |
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概要 |
当団体は東日本大震災以降、被災地の復興支援やつくば市への避難者との交流を継続的に行ってきた。今年で震災から12年となるが、年月の経過に伴い活動の方向性も転換期を迎えている。時折大きな地震や異常気象が発生する現代において、我々が現在力を入れている事が防災啓発である。主に大学生を対象に、また地域の人々にも届く形で防災グッズや非常食の紹介を行っていく。これにより、いつ起きてもおかしくない災害に備えようと心がけてくれる人が1人でも増え、被害や苦痛が最小限に留まることを狙いとする。 |
放射線災害時に対応できるマルチタレントの育成
所属・職名・氏名 | 医学医療系 教授 磯辺 智範 |
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概要 |
放射線災害には、災害発生時の「あらゆる被ばく・汚染を伴う傷病者」に対する緊急被ばく医療から、復興期の継続的な放射線に対する健康管理まで、各災害時相に対応する人材が必要となる。本プログラムは、放射線災害の全時相において専門の知識と技術をもって広く活躍できるスタッフ、専門知識を持たない者に対して、トレーナーとして指導的立場で活躍できるスタッフの養成を目的とする。本プログラムでは、講義だけでなく、演習や実習にもe ラーニング等のオンラインを用いた教育システムを取り入れ、社会人が学習しやすい環境を整える。 |
その他
視覚障害乳幼児とその保護者を対象とするオンライン教育相談体制の構築
所属・職名・氏名 | 附属視覚特別支援学校 教諭 髙橋 里子 |
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概要 |
視覚障害乳幼児の発達を促すためには早期からの専門的な関わりが欠かせない。視覚障害乳幼児とその保護者への相談・支援は各地域の視覚特別支援学校が担っているが、視覚障害者の数、学校数は非常に少なく、学校が居住区から遠方にあるケースも多い。本校では、昨年度実施した本プロジェクトにより対面とオンラインのハイブリッド形式で教育相談を実施する環境を整備し、保護者支援に当たってきた。今年度はその環境を引き続き活用しながら、保護者自身が視覚障害について学びを深める機会を提供する等支援の充実を図っていく。 |